熊本県菊池市
廣現寺(こうげんじ)より有縁の方々へ
「走り大蛇(龍神)」奉納
先日、野口輝幸さんが、佐賀県より完成した走り大蛇を奉納する為に、車で廣現寺までいらして下さいました。
以前の投稿でもご紹介しましたが、野口さんは、福岡県の大牟田出身で、大蛇山祭りに魅了され、新栄町の龍山會に参加されたり、大蛇制作等を積極的になさっている方です。
制作過程を野口さんの投稿で拝見しておりましたが、実際に目の当たりにすると、大きさもさることながら立体かつ動きがダイナミックで迫力がありました。
そして、丁寧に最終チェックをなさっているお姿が格好いいこと。
繊細で、優しく整えられていく作業を拝見していますと、いかに作品が精巧で、心をこめて大事に作ってらっしゃったかが伝わってきました。
お勤めをさせていただき、無事に奉納が終わった後、ゆっくりとお話をさせていただきました。
大蛇山祭りの云われや、作品の工程など、実際にお聞きすると驚くことばかりでした。
何故、大蛇祭りの大蛇は「頭」「胴」「尾」の3つに分かれているのか?
それは、お姫様を襲う大蛇をツガニ(サワガニ)がハサミで三つに切ったからという衝撃なお話。
伝説を調べたくなっちゃいますよね。
今回、野口さんが作って下さった走り大蛇は、そんな切られる前の姿を想像しながら形にして下さいました。しかも、お寺の白龍に寄せてくださり白色に。
素敵な共演となりました。
蛇と龍の違いに疑問を持つ方もいるかもしれませんが、大方、同じと受け止める方が自然のように思います。
仏教だと、蛇はインドでは水神ナーガで、仏教が中国大陸に入ってきた時に「龍」と翻訳され、それが日本列島にも伝来した、というような流れがあります🐉
神道だと、「神=蛇」、「蛇=聖なる存在」という概念が仏教以前からありますし、そこに「龍」が重なっていったように思います。
ともに「水神」として知られていますよね。
来年は「巳年」
1月7日(火)に迎春特別拝観をいたしますので、たくさんの方にこの走り大蛇(龍神)と天井龍を見ていただけたらと思います。
最後に、素敵な作品を作っていただいた野口さん、本当にありがとうございました。